ヒメボタルの撮り方


初夏から夏にかけての風物詩であるホタル。この幻想的な風景は天候に大きく左右される。 昨日飛んだかと思えば、今日は飛ばなかったり。かと思えば次の日は多く飛んだりと予測がつきにくい。しかし、比較的飛びやすい条件は下記のような時である。 ◉蛍は強い光を嫌うので新月期、もしくは月明かりの弱い曇りの日。 ◉風が強くない日。 ◉発光する時間帯。時間は場所によって異なるが比較的日没の1時間後から22時頃が最も飛び交う所が多い。 蛍が空を飛ぶ事ができるのは1〜2週間程度、その限られた期間に上記条件が揃う日を狙えば比較的多く見る事ができる。

IPA International Photography Award 2018 プロ部門 nature seasonカテゴリー 2位受賞

◉ホタル撮影を行う際の注意事項

ホタルは光をとても嫌う生き物。 光に照らされるとしばらく光るのをやめたり、あまりにも光が当たる環境であるとその場所から居なくなり、見られなくなる事もある。

そんなホタルをこれからも長く見るために、細心の注意を払って撮影しなければならない。

①撮影地についたら守って欲しい事

◉生息地に近づいてきたら、懐中電灯などのライト類を消す。

◉スマホも明るいので使用しない。

◉撮影地での蚊取り線香や虫除けは使用しない。

◉ホタルを潰す恐れがあるので生息地に入らない。

②撮影方法と事前にする事

◉カメラの背面ディスプレイを消し、ファインダーで撮影を行う。ディスプレイを消せない場合は暗い布でカメラを覆い光が漏れないようにしながら撮影を行う。

◉撮影地でストロボ・フラッシュを使用しない。

◉AF補助光が光らないように設定し直す。

◉撮影時に光る、アクセスランプ発光部にパーマセルやマスキングテープを貼り付ける。

◉タイマー設定で撮影する場合はタイマーを知らせるランプ発光部にもパーマセルを貼る。

◉レリーズのアクセスランプやディスプレイも光らないようにパーマセルを貼る。

細かい事に注意しながらのホタルの撮影。普段行わない撮影方法なのでとても難しいですがこれからも美しいホタルを見ていくために、ホタルの生息地を守るためにもよろしくお願いします。

 撮影前に真っ暗な部屋で光が漏れずに撮影できるかのシュミレーションをすると現場での撮影の際もスムーズ。

あと、これは個人的な意見ですが服は白系ではなく反射の少ない黒系がおすすめ。

◉ヒメボタルの撮り方

 ヒメボタルはゲンジボタルよりも光が弱くかなり難しい被写体。

その難しい撮影の難易度を少しでも下げる為に明るいレンズが必要になる。

レンズのf値がF2.8以下の明るいレンズがあればヒメボタルの淡く弱い光を一瞬で捉えることができやすく、ISOの値を抑えることができるのでノイズの少ない写真を得る事ができる。

①背景の撮影  背景は別撮りで行う。早く撮影地に行けるようであれば構図とフォーカスを事前に行っておく。 ただし背景は明るい間には行わず暗くなってから行う。そうすることで、後で背景とホタルの光跡を合成する際に違和感なく馴染む。 ②ヒメボタルの撮影  カメラはマニュアルモードに。まずはf値とISOを触り、この2つの項目でホタルの光跡の明るさを決める。ヒメボタルの撮影にはf2.8以下の明るいレンズを使用し、f値とISOでヒメボタルの淡く弱い光を一瞬で捉える。  f値とISOでホタルの明るさが決まったら、次はシャッタースピード(以下SS)である。SSは自身がどれだけ背景を写したいか、どれだけ多くのホタルを1枚の写真に写したいかで決定する。私は背景を写したくないのであまりに長いSSは選択しない。しかし合成する際の合成枚数を少なくしたいので、できるだけ長めのSSを確保したい。この鬩ぎあいでいつも悩むのだけれど、基本となるカメラ設定はf1.8、ISO1250、10秒これを基本にその場の状況に合わせて変えてゆく。撮影地周辺の明るさや月あかりの有無で環境光はかなり変わるので、時にはf1.4、ISO640、6秒の設定で撮影することもある。 ●カメラ設定 10ss f1.8 ISO1250 (真っ暗な時) 6ss f1.8 ISO640 (月明かりで明るい時)

◉自宅でPhotoshopを使い合成する  まずは画像を読み込んでいく。Photoshopを開いたら最上部にある「ファイル」の項目にカーソルを合わせ、「スクリプト」→「ファイルをレイヤーとして読み込み」を選択する。 「レイヤーを読み込む」の画面に切り替わったら「参照」をクリックし、合成したい写真を選択してゆく。選択しおわったら「OK」をクリック。  するとPhotoshopの作業スペース右下に取り込まれた画像がレイヤーとして表示される。一番上の画像をクリックし、一番下の画像まで進み[shift]を押しながらクリック。そうするとすべての画像が選択された状態になる。取り込まれた画像レイヤー上部にある描画モードを「通常」から「比較(明)」に変更することですべての画像の明るい部分が合成される。 最後にPhotoshop上部の「ファイル」にカーソルを合わせ「保存」すれば完成である。

ホタルの撮影は撮影以上に、撮影時のマナーが多く大変です。しかし、自然環境を守る為、この美しいホタルの光景をいつまでも残す為、マナーを知らない方がいれば丁寧に教えていただければと思います。 以前は私の家の前にもホタルはいましたが、今はもう見ることができなくなりました。 そんな寂しいことは起きてほしくありません。これからもこの美しい光景を残してゆく為に、少しでもホタルに良い環境で撮影してほしいと思います。



Yoshiki Fujiwara

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